アトリエ紀行 vol.2

2009年09月20日

コート・ダジュールからイタリア国境へ

 

アンティーブ Antibes

 

アンティーブ Antibes
 ニースから国鉄でマルセイユ方面行に30分程乗るとアンティーブに到着します。ここは海沿いの小さな街。午前の早いうちにニースを出て、午前中にピカソ美術館をゆっくりと見てまわります。その後は遅めのランチを海沿いのレストランで、午後は南フランスらしいマルシェを探索して夕方ニースへというコースがおススメです。

 

 

ピカソ美術館 Musee Picasso

 

ピカソ美術館 Musee Picasso
 ここはグリマルディ城を1925年にアンティーブ市が購入し美術館としたもので、その後1966年にピカソの作品と生涯を紹介する世界初のピカソ美術館になりました。
 この場所は古代ギリシャ時代は殖民都市アンティポリスのアクアポリスの跡地であり、ローマ時代は城砦があり、中世には司教館があった場所だそうです。その後たてられた城は1385年から1608年までグリマルディ家の所有であったようです。

 

 ピカソは1946年の夏にこの地を訪れ、3ヵ月ほど城の一部をアトリエとして使っていました。ピカソがアンティーブで描いた作品は「自由に暮らせる喜びがあふれている」と言われています。
 この美術館には絵画やデッサンと共にヴァロリスのアトリエ・マドゥーラで制作された陶器も80点程展示されています。

 

 この美術館は、表は古城の雰囲気が漂い、どっしりとした印象ですが、海に面した中庭は明るく、とても開放的です。見学の途中で疲れたら、中庭で海を眺めてぼんやり・・・ピカソがこの地で明るく自由な心持ちになれたのがわかる気がします。

 

ピカソ美術館 Musee Picasso

 

 

マントン MentonI

 

 モナコから車で東へ15分程の町。すぐ隣はもうイタリアのサン・レノという、国境の町です。モナコから海岸線を走って行くと少しずつレストラン、ショップなどがまばらになり、カンヌ〜ニース〜モナコときらびやかな町を旅してきた後にはちょっと寂びれたという印象も受けます。ここに何があるか知らないとそのまま国境をこえてサン・レノへと旅を進めてしまうかもしれません。
 そんなマントンの町と海のまさに境界線にジャン・コクトー美術館は建っています。

 

 

ジャン・コクトー美術館 Musse Jean Cocteau

 

ジャン・コクトー美術館 Musse Jean Cocteau
 コクトー自身が設計と装飾を手掛けたという美術館。石を積み上げた厳めしい外観にモザイクで描かれた外壁、小さな入り口、すぐ向こうには海の気配が迫り、まるで竜宮城への入り口のようです。

 

 初めて足を踏み入れる時は、ワクワクするような、ちょっと恐いような気がしました。入り口を入るとすぐ階段があり、その上には大きな絵がかけられています。内装も石を積み上げた洞窟のような感じです。ところどころドーム状の穴があり、床はモザイクが施されています。

 

 その穴に飾られている作品を見ようと近づくとその向こうには窓がありもう海が迫っています。まさにコクトーの世界です。ちょっと足が竦むような、ドキドキするような・・作品数は多くはありませんが絵画の他に陶芸作品も見ることが出来ます。

 

市庁舎婚礼の間 Salle des Mariages

 

 

市庁舎婚礼の間 Salle des Mariages

 

市庁舎婚礼の間 Salle des Mariages

 ジャン・コクトー美術館からあるいて5分程の市庁舎の婚礼の間は必見です。道案内が特にないのですが、市庁舎はクリームとテラコッタ色を基調にした建物でその一つの扉の上にSalle des Mariagesとあるのですぐわかると思います。

 ただ、実際に使っている婚礼の間ですので式を行っている時は見学は出来ません。事前に確認するか、少し待てるだけの時間の余裕をもって訪れる方が良いかと思います。

 天井と壁一面に描かれたコクトーによる壁画は様々な印象を与えると言われています。祭壇の向こうには、見つめ合う男と女そこに降り注ぐ太陽。天井には羽をつけた天使・・なのでしょうか。両側の壁にも矢で胸を射ぬかれたケンタウロス、楽器を奏でる男や女達・・。

 ここへは、描かれたものについての解説などは読まずに出かけてください。部屋に入り、まず四方から迫ってくる絵画に圧倒されて、そして次にどう感じるか、ゆっくりと味わう、楽しい一時です。

 

 

 

市庁舎婚礼の間 Salle des Mariages
次回は、イタリア入りする前にちょっと番外編・・・。
途中立ち寄ったモナコとサン・ポール・ド・ヴァンスから楽しい話題を。

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